手間のいらないミニトマト、初めての収穫の日

神戸は梅雨の最中ですが、このところ30度に届かない涼しい日が続いています。先日、4月中旬に植えた「手間のいらないミニトマト」が、ついに真っ赤に色づき、初めての収穫を迎えました。今日は、青い実が赤くなるのを待ち、最初の一粒をもぎ取って口にするまでの話をします。

これは、5年前に一度あきらめたトマトです。そのときは脇芽も支柱もうまくいかず、味気ない実が少し採れただけで終わりました。植え付けのいきさつは[5年ぶりにミニトマトを植え直した記録]に書いています。それだけに、手のひらに転がる赤い実を見たときは、少し格別なものがありました。

目次

青い実が、少しずつ色づいてきた6月

最初に赤みがさした実を見つけた日

最初の変化に気づいたのは、6月11日頃のことでした。株のいちばん下についた実が、ようやく色づき始めたのです。毎朝のように眺めていた青い実が、ある日ふと赤みを帯びていました。庭に出るのが、それから一段と楽しみになりました。

赤くなったのは、いちばん早くに実がついたところの2つでした。真っ赤というほどではなく、うっすらと赤みがさした程度です。それでも、緑一色だった株に色がついたのですから、目を引きました。朝の光のなかで見ると、その2つだけがほんのり浮かんで見えました。

実を言うと、それまでは少しやきもきしていました。実はずいぶん大きくなっているのに、なかなか色づかないのです。大きさだけは立派なのに、いつまでも青いままでいられると、これでよいのかと不安にもなります。

栄養が足りないのか、気温のせいか、それとも日照が足りないのか。あれこれと理由を考えてしまいました。本を開いたり、思いついては株のそばにしゃがんだり、落ち着かない日が続きました。待つというのは、なかなか根気のいるものです。

おそらく、気温が関わっていたのだろうと感じています。神戸はこのところ30度に届かない涼しい日が続いていました。梅雨どきとしては過ごしやすいのですが、トマトが赤くなるには、もう少し暑さが要るのかもしれません。色づきを待つ時間は、思っていたより長く感じられました。

いつ収穫するか、見極めに迷った話

真っ赤になるまで、どこまで待つか

色づき始めると、今度はいつ採るかが気になってきました。最初に決めていたのは、真っ赤になるまで待とう、ということです。せっかくですから、いちばんよい状態で口にしたいと思ったのです。

ですので、見ていたのはもっぱら色でした。実の張り具合もときどき確かめましたが、決め手はやはり色です。少し赤い程度では採らず、しっかり真っ赤になるのを待ちました。早採りという考えは、このときはありませんでした。一度きりの初収穫ですから、欲が出たのかもしれません。

ただ、待っている間も、毎朝そっと触れては具合を確かめていました。指で軽く触れると、実は日に日にしっかりしてくるように感じます。あと一日、もう一日と、自分に言い聞かせながら見送る朝が続きました。

今になって思えば、視野が狭かったかもしれません。真っ赤になるのを待つあまり、鳥や虫に先を越されることなど、まるで気にしていませんでした。家庭菜園では、色づいた実を鳥に持っていかれることもあると、あとで知りました。幸い、被害はありませんでしたが、運がよかっただけかもしれません。

最初に真っ赤になったのは、2個でした。一方で、株にはまだ青い実が、小さなものまで数えると100個近くついています。たった2個ですが、ここから始まるのだと思うと、待ちかねた2個でした。収穫は、朝の水やりを終えたあとにすることにしました。朝のほうが実がみずみずしいように感じたからです。

初めて収穫した、その手と味

もぎ取って、口に運んだ瞬間

いよいよ収穫です。最初の一粒に手を伸ばすと、実はしっかりとしていました。指でつまんで軽く捻ると、思ったよりあっさりと採れました。へたのところで、ぷつりと離れる手応えがあります。

手のひらに転がる赤い実は、直径が2.5センチほど。色つやのよい、立派なミニトマトです。小さいながらも、ずしりとした重みを感じました。採れたのは、その2個でした。両手で包むようにして、しばらく眺めていました。

5年前は、味気ないトマトに気持ちがしぼんだものです。あのときの落胆を覚えているだけに、今度はどうだろうかと、少し胸が高鳴りました。すぐには口にせず、冷蔵庫で冷やして、昼にいただくことにしました。せっかくなら、いちばんおいしい状態で味わいたかったのです。

味は、皮がしっかりしていて、甘みが強いものでした。思っていたよりも、ずっと甘いのです。ひと口かむと、果汁が広がりました。5年前のあの味気なさを思えば、別のもののようでした。同じトマトという名でも、こうも違うものかと感じ入りました。

ただ、欲を言えば、もう少し酸味が欲しいところです。甘みが勝ちすぎて、私には少し物足りなく感じられました。甘いトマトが好きな方には、ちょうどよいのかもしれません。このあたりは、好みの分かれるところだと思います。

昼食のときに、パートナーにも味見をしてもらいました。すると、やはり同じ感想です。甘すぎるくらいで、酸味がもう少しあるといい、と言っていました。別々に口にして、二人が同じことを思ったのが、なんだかおかしくもありました。それでも、自分で育てた一粒の味は、格別でした。

「トマサポ!」に収穫を記録しました

カゴメの「トマサポ!」というアプリにも、この初収穫を記録しました。初収穫のマイルストーンに写真を登録し、収穫した個数も書き留めています。その後も、収穫するたびに個数の記録を続けています。数えて記すというだけのことですが、これが思いのほか楽しいのです。

このアプリは、植え付けのときからマイルストーンごとに写真を残せるようになっています。開花や着果のときの写真を、ときどき振り返って眺めています。こうして並べてみると、よく順調に育ってくれたものだと感じます。小さな苗が、よくここまで実をつけたものです。

鉢と専用の土で手軽に育てるやり方は、同じ頃に迎えた山椒の苗でも試しています。あちらもスリット鉢に植え替えました。鉢で育てる手軽さについては[山椒の苗をスリット鉢に植え替えた記録]にも書いていますので、よろしければあわせてご覧ください。立ったまま手元で世話ができるのは、年を重ねた身にはありがたいものです。

ただ、これから先のことを思うと、少し気がかりもあります。暑くなって、一度に採れる数が増えてきたら、どう食べきるかを考えなければなりません。5年前は採れる時期が重なって食べきれませんでしたから、今度はメニューを調べておこうと思っています。同じつまずきは、繰り返したくないものです。

これからの楽しみは、累計の収穫個数が積み上がっていくことです。記録が増えていくのを見るのは、思いのほか励みになります。最終的には、200個ほどになってくれるといいなと、ひそかに数えているところです。

初収穫を終えて感じたこと

これから夏の収穫に向けて楽しみにしていること

初めての収穫を終えて、感じたことがいくつかあります。一つは、手間のいらない品種なら、植え付けからおよそ2か月で初収穫を迎えられるということ。4月中旬に植えて、6月の半ばですから、思っていたより早く実りが来ました。気の長い私でも、待ちきれる長さでした。

二つは、真っ赤になるまで待ってもぎ取ると、味がはっきりしているということ。甘みが強く、皮もしっかりしていました。酸味の好みは分かれるところですが、完熟まで待った甲斐はあったように感じています。三つは、一度失敗して育て直したトマトには、買うものとは別の味わいがあるということでした。同じ甘さでも、自分で待った分だけ、ありがたく感じられます。

これから先も、楽しみは続きます。株には、まだ100個近い青い実が残っています。一つひとつが赤くなるのを待ち、収穫の個数を記録していくつもりです。酸味のことも含めて、来年への覚え書きにしておこうと思います。次に植えるときの、ささやかな手がかりになるはずです。

5年前にあきらめた私でも、こうして一粒を収穫できました。品種を変えてみるだけでも、また違う結果になるのかもしれません。まずは、この夏の収穫がどこまで続くか、静かに楽しみにしています。

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この記事を書いた人

バラや柑橘、季節の野菜づくりを楽しむ70代です。庭の記録や栽培の工夫を中心に、暮らしを快適にするデジタル活用術も、実体験をもとにわかりやすく発信しています。

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